Rootcoverage
下がった歯ぐきを、自分の組織で覆う。
露出した歯の根をご自身の歯ぐきの組織で覆い、しみる症状・見た目・磨きやすさの改善を図ります。
治療後|露出していた歯の根が、移植した歯ぐきで覆われています(術後約7週)
「以前より歯が長く見える」「根元がしみる」と感じることはありませんか?
歯ぐきが下がって歯の根が露出する状態(歯肉退縮)は、生まれつきの歯ぐきや骨の薄さ、歯ならび、加齢、ブラッシングの圧など、複数の要因が重なって起こります。原因を一つに絞れないことがほとんどです。
当院の保険診療での対応
- 露出した根を覆う手術は、保険診療では行っていません
- しみる症状への薬の塗布や、ブラッシングの見直しなどで対応します
根面被覆(自由診療)
- ご自身の歯ぐきの組織などを移植する
- 露出した歯の根を覆う
- 症状・見た目・清掃性の改善を図る
根面被覆で「できること」「できないこと」
- 覆える見込み歯と歯の間の歯ぐきと骨が保たれている場合は、根の大部分を覆えることが期待できます。歯と歯の間まで下がっている場合は、部分的な改善にとどまり、完全には覆えないことがあります。どの程度まで見込めるかは、検査のうえで、始める前にお伝えします。
- どんなリスクまで見ているか移植した組織の生着の程度や、採取した部位の一時的な違和感まで含めてご説明します。
覆える見込みが立つかどうかは、歯と歯のあいだの歯ぐきと骨が保たれているかで、かなり判断できます。そこが保たれていれば、見込みは高いと考えています。条件が整っていれば、ご希望に応じてお引き受けしています。
気をつけているのは、覆っても戻ってしまう場合です。歯みがきの力が強い方や、歯の位置が原因で歯ぐきに負担がかかっている方は、手術だけでは同じことが起こり得ます。
歯の位置が原因と考えられる場合は、矯正治療もあわせてご提案します。原因を残したまま覆うだけでは、また下がってしまうためです。
ここからは、実際の治療の流れをご紹介します。
治療の流れ(4ステップ)
治療前|下顎前歯部。歯ぐきが下がり、歯の根が露出しています
歯ぐきが下がった原因や範囲、歯の根の状態を確認します。
- レントゲン撮影
- 口腔内写真の撮影
- 歯ぐきの厚み・退縮の程度・丈夫な歯ぐきの幅の確認
原因を見極めたうえで、覆える見込みのある範囲と、状態に合った術式(CTG/FGG など)をご説明します。強すぎるブラッシングが原因の場合は、再発を防ぐため、ブラッシング方法の見直しもあわせてご案内します。
※お口の状態により、検査・診断料(15,000円・税込)がかかる場合があります
- 局所麻酔をします
- 歯ぐきの状態に応じた方法で、覆う側の歯ぐきを準備します
- 多くの場合、上あごからご自身の歯ぐきの組織(結合組織:CTG)を採取します
- 採取した組織を置き、露出した根面を覆って縫合します
- 採取した部位も縫合して閉じ、数日〜数週間で治っていきます
麻酔が効いていることを確認してから処置を始め、手術中の痛みができるだけ少なくなるよう配慮しています。処置後の痛み止めもお渡ししますので、痛みが不安な方はご相談ください。
丈夫な歯ぐきの幅を増やすことが主な目的となる場合には、遊離歯肉移植(FGG)を選択することもあります。移植した組織は吸収性の糸などで固定し、通常は1〜2週間程度で抜糸を行います。
術後の治癒経過(術後約4日)
- 術後1週・2週・1か月・3か月ごろを目安に、経過を確認します
- 手術した部分に強い力をかけないようにします
- 治癒に合わせた歯みがきの方法をご案内します
移植した組織が安定して生着し、歯ぐきのラインが落ち着くまで、治癒期間を設けます。経過によって、来院の時期や回数は変わります。
- ブラッシング圧の再確認
- プラークのクリーニング
- 退縮が再発していないかのチェック
原因のコントロールを続けることが、後戻りのリスクを抑えることにつながります。
※掲載している症例写真は実際の治療例です。治療の経過や結果には個人差があります。
自費根面被覆(歯肉移植による根面被覆術)に関するリスク・副作用・費用について
当院の提供する根面被覆術(結合組織移植:CTG/遊離歯肉移植:FGG)は健康保険適用外の自由診療となります。
費用目安
| 結合組織移植術(CTG) | 1歯 50,000円 / 複数歯にまたがる場合(1ブロック)90,000円(税込) |
|---|---|
| 遊離歯肉移植術(FGG) | 1歯 40,000円 / 複数歯にまたがる場合(1ブロック)70,000円(税込) |
※移植する歯数や範囲によって費用が変わります。
※お口の状態により、別途 検査・診断料:15,000円(税込)がかかる場合があります。
主なリスク・副作用
- 術後に一時的な痛み、腫れ、出血、内出血が起こるリスクがあります。
- 歯ぐきの組織を採取した部位(主に上あご)にも、一時的な痛みや違和感を生じることがあります。
- 歯ぐきを採取した部分では、出血や感染が起こることもあります。
- 移植した歯ぐきが十分に定着しない、または一部が傷んで失われることがあります。
- 移植した歯ぐきの色や厚みが、周囲と異なって見えることがあります。
- 露出した歯の根をどの程度覆えるかには、歯肉退縮の型や歯ぐき・骨の状態、治癒の個人差により差があり、必ずしも根面を完全に覆えるとは限りません。
- 治癒の過程で、一時的に冷たいものがしみる(知覚過敏)症状を生じることがあります。
- 喫煙、ブラッシング圧が強い状態が続くこと、メインテナンスの間隔が空くことは、いずれも後戻りが起きやすくなる条件です。
- 歯周病が重度に進行している場合や、歯を支える骨が大きく失われている場合など、状態によっては本処置の適応外となることがあります。
痛みや見た目の変化には、理由があります。
まず検査で「なぜそうなったのか」を確認し、費用やできること・できないことをお伝えしたうえで、治療方針をご相談しながら決めていきます。
気になる症状がある方は、まずは検査からご相談ください。
詳しいプロフィールはスタッフ紹介ページをご覧ください。